終 わ り の 言 葉
ただずっと考えていた
此処に至る迄に ずっと考えていたのかもしれない
殺傷性を秘めたそれが人の胸の内に宿る事
言霊は
確実に炎を携えて人の心に根を張るものだ
死ぬまでに
一生忘れないであろう言葉が
この胸に幾つ残るのか
哀しい事に
嬉しかった言葉よりも傷付いた言葉の方が
きっと多いに違いなくて
本当に伝えたい思いは
言葉になってくれやしない
眠るような肌で感じた温度も
縋るよう触れた質感も
ひび割れた瞳でみた空の空気も
それ等を大事に思う気持ちも
それ故に 痛みを覚えた心も
名を呼ぶように愛して下さい
迎えにいれるように抱きしめて下さい
叩き落すように刻んでください
目覚めた時のように忘れないで下さい
ただずっと考えていた
死ぬまでに僕はどんな想いで
どんな言葉で
どれだけの人を傷付けて
どれだけの心を殺して
どれだけの愛を詠うのだろうと
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